フジミ 艦NEXT 1/350 駆逐艦雪風 レビュー
つい先日発売になった艦NEXTの新作1/350雪風のレビューです。

雪風の1/350プラモデルはハセガワが2006年に、タミヤが2008年に発売しており食傷気味な気がしないでもないのですが、そこのところは接着剤塗装不要の多色成型スナップキットという先行2社にはない商品価値がありますので、全くのバッティングというわけではないのかもしれません。
それにこのアイテム選択は、艦NEXTシリーズ前作の1/700比叡同様、フジミがライセンシーの人気TVアニメ「ハイスクール・フリート」版へのバリエーションを見据えてるのは想像に容易く、その辺の展開如何は5月発売予定のOVAの結果など今後の人気次第でしょう。


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部品一覧です。

艦NEXTの特徴として、船体以外の1枚1枚のランナーが小さいというのがありまして、それゆえ輸送中に箱の中でとっ散らかりやすくなるのを防ぐためか、最近の製品はそれらをまとめてビニールに梱包してありますので、部品を確認しづらいところがあります。上の写真で言えば船底の右となりのビニールパック一塊がそれにあたり、主砲や魚雷、リノリウム甲板の部品ランナーと組立図がまとめて梱包されていました。

船体の継ぎ目は、タミヤと同じく鋼板を重ね合せた段差表現がされています。フジミの1/350スケールは以前は凸線による表現だったのですが、加賀あたりからこっちの表現に変わり前作島風も同じでした。
またこの雪風は昭和20年の最終時仕様なので、舷窓が塞がれている状態が再現されています。

継ぎ目表現は今までよりモールドを立体的にしているとの商品説明なのですが、それは吃水線上よりも船底部で顕著に表れていました。島風のはもう少しマイルドで浅い感じ。

上甲板のスパンウォーター(排水路)の表現もよりリアルに変更したとの事なので比較画像です。彫りが深くなっているのと舷外への排水溝が細くなってるのがわかります。滑り止めパターンも深くなったようで、今までよりスミを流しやすくなってるかもしれません。一方で魚雷運搬軌条の留め具も変わったそうなんですが、これは正直あんまり変わり映えしないような気がします。
雪風のグレーの成型色は佐世保海軍工廠色ぽい色で、島風の舞鶴海軍工廠色と比べてやや暗くてニュートラルグレー寄りです。

艦橋パーツ。下部艦橋は一体成型になって組み立てやすくなっており、羅針艦橋後ろの旗甲板床のリノリウム張りはシールを貼る仕様です。ここはさすがに他の箇所みたいに別パーツ化出来なかったか・・・
雪風の最終時というと艦橋前面に防弾鋼板を装備している姿を思い浮かべますが、このキットでは何故か付いてない状態になっており、これは同じ艦NEXTの1/700雪風/磯風でも同じです。けど特シリーズのほうは付いてるんですよね。





1/350ともなると双眼望遠鏡もそれぞれの形状の違いが再現されており、しかもこれらはボーナスパーツでなく通常パーツ扱いで、接着剤不要のハメ込み式となっています。スゲエ!

こっちが任意で取り付け自由のボーナスパーツ。
内容は、単装機銃、機銃用防弾板、弾薬箱、魚雷、魚雷運搬車、艦尾発煙管、マストの追加ビーム、舷梯。

ボーナスパーツの取り付け図説。これらは取り付け部への穴開け加工や接着剤が必要になります。

リノリウム色成型部品。艦橋後部の旗甲板以外はこれで色分けされています。

他の多色成型部品。
スクリューがゴールド、スクリューシャフトと軸受けが赤、ファンネルキャップが黒、艦橋窓がクリアーですが探照灯のレンズ部分も付いており、グレー成型の探照灯本体にハメ込む2ピース構成になっている凝り様です。

こんな風に!

リアルシールとフジミが名付けた曲面に馴染みやすい紙シール。
雪風では見た目の鮮やかさを増すため、島風にはなかったシールが追加されて2倍近くの大きさになっています。具体的には運搬軌条、ホースリール(麻と金属)、舷灯、救命浮輪、応急材木など。さらに一番煙突側面に貼るマークには雪風以外に磯風、浜風用も付いており、今後のバリエーション展開がネタバレしてます(笑)。
組立図。


そして公式のパチ組み完成見本。

この見本、砲身基部を修正ホワイトペンで塗るどころかシールすら貼っていないの本当の意味でのパチ組みで、それだけにキット本来のポテンシャルがわかりやすいと思います。
1/350というと随分大きいという印象ですが、駆逐艦の場合30cm強と1/700戦艦と同じ位のサイズでコンパクトですし、その上ディテールは一回り上の1/350ですから見た目の説得力が違うという、一点豪華モノとしては良い面を併せ持っています。また組み立ても1/700ほど小さな部品もないので組みやすそうでして、実際のところどうなのかはサッと組んでみるのが手っ取り早いんですが、まずは第一報として部品を見てのレビューを載せました。


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雪風の1/350プラモデルはハセガワが2006年に、タミヤが2008年に発売しており食傷気味な気がしないでもないのですが、そこのところは接着剤塗装不要の多色成型スナップキットという先行2社にはない商品価値がありますので、全くのバッティングというわけではないのかもしれません。
それにこのアイテム選択は、艦NEXTシリーズ前作の1/700比叡同様、フジミがライセンシーの人気TVアニメ「ハイスクール・フリート」版へのバリエーションを見据えてるのは想像に容易く、その辺の展開如何は5月発売予定のOVAの結果など今後の人気次第でしょう。
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部品一覧です。

艦NEXTの特徴として、船体以外の1枚1枚のランナーが小さいというのがありまして、それゆえ輸送中に箱の中でとっ散らかりやすくなるのを防ぐためか、最近の製品はそれらをまとめてビニールに梱包してありますので、部品を確認しづらいところがあります。上の写真で言えば船底の右となりのビニールパック一塊がそれにあたり、主砲や魚雷、リノリウム甲板の部品ランナーと組立図がまとめて梱包されていました。

船体の継ぎ目は、タミヤと同じく鋼板を重ね合せた段差表現がされています。フジミの1/350スケールは以前は凸線による表現だったのですが、加賀あたりからこっちの表現に変わり前作島風も同じでした。
またこの雪風は昭和20年の最終時仕様なので、舷窓が塞がれている状態が再現されています。

継ぎ目表現は今までよりモールドを立体的にしているとの商品説明なのですが、それは吃水線上よりも船底部で顕著に表れていました。島風のはもう少しマイルドで浅い感じ。

上甲板のスパンウォーター(排水路)の表現もよりリアルに変更したとの事なので比較画像です。彫りが深くなっているのと舷外への排水溝が細くなってるのがわかります。滑り止めパターンも深くなったようで、今までよりスミを流しやすくなってるかもしれません。一方で魚雷運搬軌条の留め具も変わったそうなんですが、これは正直あんまり変わり映えしないような気がします。
雪風のグレーの成型色は佐世保海軍工廠色ぽい色で、島風の舞鶴海軍工廠色と比べてやや暗くてニュートラルグレー寄りです。

艦橋パーツ。下部艦橋は一体成型になって組み立てやすくなっており、羅針艦橋後ろの旗甲板床のリノリウム張りはシールを貼る仕様です。ここはさすがに他の箇所みたいに別パーツ化出来なかったか・・・
雪風の最終時というと艦橋前面に防弾鋼板を装備している姿を思い浮かべますが、このキットでは何故か付いてない状態になっており、これは同じ艦NEXTの1/700雪風/磯風でも同じです。けど特シリーズのほうは付いてるんですよね。

- 二番煙突基部と探照灯台座部分。ここも一体成型されており、ジャッキステーのデザインもリファインされているのだとか。
- 扉部分の凹凸形状が再現された魚雷格納庫。
- 装載艇。幌はシールを貼り付ける仕様だけど、この形状にキレイに貼るのは無理があるので白色成型にして欲しかった。
- 次発装填装置もスライド金型による一体成型。

- 錨鎖はディテールがリアルなだけでなく、キャプスタン付近のは少し持ち上がってたりと奥行きを感じる造形に。
- 爆雷投下装置。1/350だと一発抜きでも中に爆雷が詰まってる感じが出てます。
- マストも/700のように太すぎる感がありません。中段に22号電探台座が付いた最終時の形。

- 主砲はスライド金型。砲身は穴が開いており、上下可動する設計。
- 魚雷発射管はシールドがスライド金型。組み立て後は見えなくなるのに中の発射管のディテールが凝っており、魚雷本体も発射管と一体成型でなく別パーツ化されています。
- 三連装機銃。4点ものパーツから構成されていた1/350特シリーズの物と比べて2点に簡略化されています。
- 応急木材。組立図ではシールを貼るよう指示されてますが、むしろ塗装したくなる立体的な造形です。


1/350ともなると双眼望遠鏡もそれぞれの形状の違いが再現されており、しかもこれらはボーナスパーツでなく通常パーツ扱いで、接着剤不要のハメ込み式となっています。スゲエ!

こっちが任意で取り付け自由のボーナスパーツ。
内容は、単装機銃、機銃用防弾板、弾薬箱、魚雷、魚雷運搬車、艦尾発煙管、マストの追加ビーム、舷梯。

ボーナスパーツの取り付け図説。これらは取り付け部への穴開け加工や接着剤が必要になります。

リノリウム色成型部品。艦橋後部の旗甲板以外はこれで色分けされています。

他の多色成型部品。
スクリューがゴールド、スクリューシャフトと軸受けが赤、ファンネルキャップが黒、艦橋窓がクリアーですが探照灯のレンズ部分も付いており、グレー成型の探照灯本体にハメ込む2ピース構成になっている凝り様です。

こんな風に!

リアルシールとフジミが名付けた曲面に馴染みやすい紙シール。
雪風では見た目の鮮やかさを増すため、島風にはなかったシールが追加されて2倍近くの大きさになっています。具体的には運搬軌条、ホースリール(麻と金属)、舷灯、救命浮輪、応急材木など。さらに一番煙突側面に貼るマークには雪風以外に磯風、浜風用も付いており、今後のバリエーション展開がネタバレしてます(笑)。
組立図。



そして公式のパチ組み完成見本。

この見本、砲身基部を修正ホワイトペンで塗るどころかシールすら貼っていないの本当の意味でのパチ組みで、それだけにキット本来のポテンシャルがわかりやすいと思います。
1/350というと随分大きいという印象ですが、駆逐艦の場合30cm強と1/700戦艦と同じ位のサイズでコンパクトですし、その上ディテールは一回り上の1/350ですから見た目の説得力が違うという、一点豪華モノとしては良い面を併せ持っています。また組み立ても1/700ほど小さな部品もないので組みやすそうでして、実際のところどうなのかはサッと組んでみるのが手っ取り早いんですが、まずは第一報として部品を見てのレビューを載せました。
フジミ模型 1/350 艦NEXTシリーズ No.3 日本海軍 陽炎型駆逐艦 雪風 【Amazon】
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