フジミ「1/700 大和 終焉型 波ベース付き」の波ベース テストショット入手

6月頃からフジミの発売予定リストの中に「1/700 大和 終焉型 波ベース付き」という製品がありまして、ネット通販でこの予約が始まったとき、公開された試作品画像見てそのクオリティの高さに驚きました。



特シリーズ SPOT-No.14 1/700 大和 終焉型 波ベース付き 【8月発売・あみあみ】
※追記 8/15 でじたみん売り切れたのでリンク先を差し替えました。


というのはそれまでの洋上ジオラマ用の海面ベースと言えば、以下のような製品しかなかったからです。


タミヤ海面プレートA 【TAMIYA SHOP ONLINE】



河合商会 波板シート 【BRAND NUMBER】



ジオコレ 情景コレクション 情景小物ジオラマプレートA ~海面~ 【Amazon】


    
プラストラクト社 水面シート 【JEMA(ギフトと模型材料)shop】
WPSB-208 なぎの水面(ブルー)
WPSC-208 なぎの水面(クリア)
WPSB-308 浅く波立つ水面(ブルー)
WPRB-608 嵐の水面(ブルー)
WPRC-608 嵐の水面(クリア)

樹脂素材や成型方法の差はあれど、どれも波状パターンの付いたボードあるいはシートでして、停泊中の状態を再現するならそのまま使えますが、航行中の状態を再現するには船の作り出す走航波をクレイやジェルメディウムなどを使って自作する必要があったのです。そしてそれを上手に作るのは相応の造形センスと技量が必要で、誰でもできるものではありませんでした。

ですので走航波まで再現した波ベース商品はこれが初めてじゃないでしょうか?航行状態でのディスプレイを望んでいた多くの初級~中級艦船モデラーにとっては朗報だろうと思います。

解説によると材質はRCカーのクリアボディでお馴染みのポリカーボネイト製なのでバキュームフォーム成型。いくら細かく抜けてもレジンにすると破格値になりますから、価格を安く抑えるためにこの素材が選ばれたのでしょう。
しかしバキュームフォームは複雑なディテールの成型ができないという短所がありまして、見本画像のような緻密な造形が本当に量産可能なのかにわかに信じがたいものがありました。

そこでフジミの中の人にテストショットがあがったらサンプルお借りできませんかと以前からお願いしていたところ、快く応じていただけましたので、同社許可のもと今回細部までばっちり公開いたします。

ただしこのテストショットは初回試作版のT1(トライアル1)との事なので、製品版ではこれをたたき台に何らかの改良があることを念頭にご覧ください。※以下画像はクリックで拡大


フジミ1/700大和用波ベース試作品 01
てっきり未塗装と思ってたのですが塗装済み製品でした。寸法は大体400mm x 135mm x 10mm。
極力実物の色に近くなるよう色相補正かけましたが、実際はもう少し暗めの群青色です。海面の波長、波高のサイズから、外洋の荒波状態を再現したものと思われます。


フジミ1/700大和用波ベース試作品 02
海面の色は裏側から塗られています。つや消しで少々透けてます。


フジミ1/700大ベース試作品 03
走航波の白波や飛沫(しぶき)の白色は、表からドライブラシ技法で塗られています。安物量産品にありがちな雑さがなく細かく丁寧な塗りで、これだけ接写してもアラが見えません。しかしシビアな事言えば、立ち上がった艦首波が厚すぎ。この辺はバキュームフォーム成型の限界なのかもしれません。


フジミ1/700大和用波ベース試作品 04
左右舷側に広がるの曳き波の造形は見事!艦首波の飛沫がつや消し塗装なのに対し、ここでは半光沢と光沢が入り混じった細かい調色が施されています。


フジミ1/700大和用波ベース試作品 05
スクリューにかき回されて発生するウエーキーと呼ばれる船尾波は、飛沫の荒々しさがもう少し欲しいところだけどOKレベル。



走航波のディテールはこれで掴めたと思いますが、次に大和と組み合わせた感じを見るために、実際に置いてみます。といってもフジミ大和の完成品がないので、私が昔作ったタミヤの旧金型大和を代用します。


タミヤ1/700旧金型大和
もう20年ほど前の「艦船模型冬の時代」に作った代物なので今のレベルに全然達していませんがご勘弁を。その辺は各自ディテールを脳内補完願います。(^^;



フジミ1/700大和用波ベース試作品 06
載せてみました。
タミヤ旧大和は船体がややほっそりして全長が短いせいか、ちょいぐすぐすです。しかし波ベースだけの状態よりは製品イメージが掴みやすいと思います。


フジミ1/700大和用波ベース試作品 07
艦首側からのあおり角度撮影


フジミ1/700大和用波ベース試作品 08
艦尾側からのあおり角度撮影


フジミ1/700大和用波ベース試作品 09
側面から その1


フジミ1/700大和用波ベース試作品 10
側面から その2


ハンドメイドの一品モノならいざ知らず、大量生産品でこの品質は相当がんばってると思います。

もちろん不満な点もあります。ピックアップすると、
  • 寸法がタミヤ、ウェーブいずれのディスプレイケースとも違うのでそのままでは組合わせられない。
  • 艦首波が厚い
  • 海の色が鮮やかすぎる。彩度を落として色相を青緑色寄りに振れば深みが増すはず。
  • スケールから考えると海面の波長が大きくエッジのキレも足りない。

いずれも私見に過ぎませんが、その旨はフジミに伝えてあるので、製品版ではよりよい物になってる事を祈ります。

さて肝心の値段ですが、1/700艦船用飾り台としての適正価格というものがあり、いくら物が良くてもそれより高ければまず売れません。そこまでは金出せないよとなっちゃうのです。この波ベース付き大和の定価は3,990円。ノーマル大和の定価が2,100円ですから、差額の1,890円が波ベースの値段いう事になります。

試作T1段階ですでにこの品質を担保しており、しかも塗装済みで2000円を切る価格なら、これはもう「たいへんよくできました」な部類ではないかと。 (しかも実売価はそこからさらに値引きされるし)

買いかぶりすぎかもしれませんが、自分はやりようによってこの波ベースは、エッチングパーツ、木甲板シートに続く第3の定番オプションパーツになる可能性を秘めてると思っています。なので商業的に成功したなら他の艦用も出してほしいですね。並べれば大海原に連合艦隊の雄姿を再現できます。

今月発売予定商品ですが、世間がこれをどう評価するのか興味は尽きません。



特シリーズ SPOT-No.14 1/700 大和 終焉型 波ベース付き 【8月発売・あみあみ】

※Amazonではもう予約満了になってるし

※追記 8/15 でじたみんにリンクしてましたが、売り切れたのであみあみに差し替えました。
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【theme : 模型・プラモデル
【genre : 趣味・実用

⇒comment

Secret

No title

こちらでは初めまして。

ついに航行波まで完成模型化ですか。
色味については潮目表現として裏からクリアーグリーンを薄く吹き付けてやれば良い感じが出せるんじゃないかとも思います。

製品のバリエーションが増えるのは良いことなんでしょう。が、
ますます手を動かす人が減ってしまいそうですねぇ(笑)

あは、苦役から開放される!

苦役で苦役でしょうがなかった波つくりから開放されそうですね!
さすがに完璧ではないようですけど、これでWLの大和つくりに専念できるというものです。
他の船でも出してくれたら嬉しいですね、買う層がどれだけいるかが問題でしょうけど・・・

なみ

こういう発展もあるのですね、
とてもよさそうです。
期待!!

フジミさん1-700大和とタミヤさんのものは
かなり似ている構成になっていて
驚いた記憶がありますが、
ともに時代を超える傑作だと思います。

色々コメントありがとうございます。

私はフネが海に浮かんでないのは不自然に感じるので
波つきベースというのはとても良いアイデアだと思うのですよ。

この品質で足りない人は、例えば波部分だけを型取り複製して
それを自作ベースに移植すれば、一から作るよりはるかに楽にオリジナルを作れます。
プラモ本体を改造するのと同じで、そういう手の動かし方もありだろうと思います。

個人的には最近フジミがよく出してる2隻セットに
専用の大型ベースを付けてほしいですね。
2隻ペアで航行してるジオラマはさらにドラマチックですし、
安直な抱き合わせ商法とかも言われなくなるなるでしょう。

でもこの大和が売れなかったら私の価値観はマイノリティという事かー。(苦笑)

ご無沙汰です^^;

ご無沙汰しております^^;

日頃から、貴重な情報大変ありがたいと思っています。
しかし・・・・まってました!という感じの商品アナウンスに
おまみさんの詳細な解説は非常に分かりやすいです。

フジミはこの世界をしっかり再浮上させてしかも単一のブランド化にも
成功されて元気なのは非常にうれしい限りですね~
洋上モデルの最後の砦?波型の上に載せてみるワクワク感は
ファンの方ならだれでもうれしくなりますよね~

リリースされる製品の改良も期待しちゃいます^^

No title

>ガク@工場長さん
レス遅くなりすみません。
実は落雷でPCがやられまして、ネット接続が思うようにいかない状態でした。

レビュー記事は、一ユーザーとして自分だったらここが知りたいと思うことを
解説するように心掛けていますが、それが伝わっているのなら嬉しいです。

フジミは艦船に関してはすっかりトップブランドメーカーになりましたね。
ただマンパワーをそこに集中投資しているのか開発ペースに無理があるのかわかりませんが、
他のジャンルにムラがありますので、同じ品質を安定開発できるようになって欲しいです。

バンダイ、ちきゅう

暑さはどこまで~?
「どんだけ~」と古いギャグがでてきます。

関連違いかも知れませんが、
バンダイの「ちきゅう」に興味があります。

軍艦以外でここまで複雑な形状は
なかったような?

もしも情報がありましたら
お願いいたします。
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