マツダが新戦略としてベンツやBMW、レクサスといったプレミアムカーとガチで戦うために作った「ラージ製品群」の第1弾であるSUV車「CX-60」の国内販売が始まりまして、私の行きつけの関西マツダさんにも納車されたので、来月やってくる愛車アクセラの車検の相談がてら早速試乗して来ました。

第一印象は
「でかっ!」でした。
それもそのはずで全幅が1,890㎜もあります。
こんな幅のある車運転するの数年前に他界した友人の長年の愛車三菱GTO(全幅1,840mm)以来かも。

ヘッドライトがこれまでの動物的な「魂動デザイン」のように睨みの効いた三白眼じゃなくてちょいロボ系のような・・・ここは好き嫌い別れるでしょうね。私はやはり獲物を捕らえた猛禽類のような目つき悪いのが好きだ。

リヤはライトのデザインがマイチェン後のCX-5のをさらに先鋭化させたような横長の形で、ここもこれまでの広島の「ひ」をモチーフにした丸灯デザインからの離別を感じさせます。

図体もデカいけどタイヤもでかっ!マツダ車初の20インチホイールでタイヤサイズは235/50R20。
今春アクセラのホイールを18にインチアップした時タイヤの値段の高さにびっくりしたんですが、こいつはそれよりもはるかに高いですと営業さんから。
まあこのクルマを買えるような人はそんな事気にしないんでしょうねー。

リヤには「e-SKYACTIV D」のエンブレムが。
なのでこの試乗車のグレードはXD-HYBRID Exclusive Sportsで、車両価格だけで500万円超えなり!(゚Д゚;)

そして話題の新開発3.3リッター直6ハイブリットディーゼルターボエンジン縦置きレイアウトを拝ませてもらおうとボンネットを開けたところ・・・ご覧の通りカバーで全面覆われててなーんも見えません。
この辺は高級車としての演出と、静穏性を追求した結果なのだそうです。おっさん世代としてはかつての日産RB型、トヨタM型、そしてBMWシルキーシックスのズドンと鎮座してるでっかい文鎮のようなヘッドカバーとそこからニョキニョキ伸びるタコ足を想像してたのでちょっとガッカリ。(´・ω・`)

マフラーカッターはやはり今どきの高級車のトレンドであるバンパー埋め込み式の異形タイプ。
「格好良いじゃないですか♪」と言うと営業さん曰くこれはダミーマフラーで、ネットで散々叩かれてますとの事。エンジンの種類によって排気管の取り回しが違うためこうなったそうで、本当の排気口は奥にあるそうです。言われてよく見たら樹脂製でしたw

Mazda6やCX-8より遥かに高級感溢れる内装。グレードがExclusive Sportsなのでレザーシートやパネル類が黒基調です。
こんなんに包まれてドライブしたらさぞや幸せやろうなあ~(*´∀`*)

めっちゃ幅のあるセンターコンソールとスイッチ類。
トランスミッションはこれまでのマツダ車より2速増えた8ATで、シフトノブは同じくハイブリッド車のMX-30と同じく基部がボールジョイントになってるデザイン。パネルの模様はカーボンパターンかなと一瞬思ったのですが、細長いハニカムパターンが印刷されていました。先端の小物入れスペースはワイヤレス充電になってます。

アームレストは運転席、助手席別々という概念なのか観音開きになっていて、コンソールボックス内は照明付き。

FR構造のAWDだけどセンタートンネルが低くて、後席も足元余裕で広い!

そして後席にもベンチレーターとシートヒーター装備。その下にはType-CぽいUSB電源2基とAC電源1基。

ドアパネル前席(運転席)。
Mazda3、CX-30、MX-30に通じる魂動デザインGen2の設計ですね。
ドアスピーカーが足元でなくドアトリムの高い位置にあるのが特徴。

こちらはドアパネル後席。
普通は前席より簡易になるのに、こいつは同等の品質が奢られています。

ラゲッジスペース。ひっろー!
当然のようにハンズフリータイプのパワーバックドア装備。写ってませんが照明は側面だけでなくバックドアパネルにも付いてるので上からも照らしてくれます。

ラゲッジスペースの床下にはサブウーファーがありました。BOSEサウンドシステム装着車だったのか!音も聞いておけば良かった。

メーターパネルはフル液晶なので、スタートボタンを押すとこのようなデモ映像が流れます。

そして各メーターが表示。
個人的には回転計がセンターの方が良かったけど、鬼トルクのハイブリッドディーゼルだからそんなに回さないだろね。

運転位置調整にパワーシートなのはこのクラスなら当然ですが、このクルマはステアリングのチルト&テレスコピックもパワー化されています!ハンドルコラム左横にある4方向に動くレバーがそれ。

マツダコネクトのセンターディスプレイは随分大きくなって12.3インチ。
うちのアクセラの7インチと比べると見やすさも発色の鮮やかさも雲泥の差ですわ!
トヨタとか他社に比べるとやたら横ばかり長いと思ってしまうけど、デザイン性を考えたら縦に長いのはなんかカッコ悪く見えてしまうので、私はこのほうが好きです。
で、試乗してみたところこのデカさですので軽快感はありませんが、安定感と静粛性はこれまでのどのマツダ車より高いですね。そして6気筒エンジンのせいかものすごい滑らか。けどその辺を流してるくらいだと車高が高くなったクラウンというのが率直な感想。
すると同乗してる営業さんが、「多少加速を試せるコースもあるのでそっち行ってみますか?」とのご提案が。ぜひぜひお願いしますと言うとちょっと遠回りして信号なしガラ空きの長い一本道に案内されまして、「ここなら大丈夫ですから床までアクセル踏んでください」とのお墨付きを頂きました。なので言われた通りに踏んでみると、突然背中を蹴られたような豪快な加速の暴力がっ!
おおおおこの鬼加速ぅぅっっ!!
そして押されるっ背中押されてるっ!久しぶりにFRの加速感ッッ!!最高にハイってやつだ!!!さすが323馬力550 N·mの最大トルクを誇る新型エンジン!こんなにスゴイ加速体験したの6年前に神戸で試乗したGT-R以来です。顔ひきつったわ・・・
関連記事: NISSAN GT-R 2015年モデル 試乗記(2016/02/07)けどCX-60はGT-Rとは違ってフル加速してもあんなにエンジン唸らないし、足もSUVのわりにゴツくなくしなやかに速いと言った印象です。そしてディーゼル独特の音も振動も全くナシで、カーボンニュートラルが進む中でついにマツダディーゼルも到達点に達したなと思いました。

そしてヘッドアップディスプレイもこれまでの物よりずっと大きくカラフルに色々な表示がされてまた一段と進化しており、私はこの装備が未来的で大好きなので、アクセラのそれと比べると羨ましく感じましたねえ。
そんなわけで試乗を終えてこのCX-60、フロントフェイスはあんまり好みでないものの、作りも走りもプレミアム感溢れる良いクルマでした。お金持ちにとってレクサスやBMWとは違った選択肢としてコイツはアリだと思います。
それにしてもマツダのイメージも売り方も昔と比べると随分変わったなあと感じずにはいられない昭和オヤジでした。
あ、試乗させてもらった事もあるし車検は今回も関西マツダさんにお願いして来ましたよ。代車のCX-30も今から楽しみです♪

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- 2022/10/10(月) 18:28:19|
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