隔週間 世界の軍艦コレクション 第74号 空母 千歳 レビュー
世界の軍艦コレクション2015年11/24 号(第74号)空母千歳のレビューです。
今回は本来の発売日である火曜日の11月3日が祝日なので、1日遅れで水曜4日発売となります。

63号の瑞鶴が迷彩塗装仕様と思いきや普通の姿で出てきたので千歳にもあまり期待してなかったのですが、それは良い方向に裏切られて晩年の迷彩塗装姿で発売されました。
こういう複雑な塗装は自分でやるとすると、とんでもない労力と根気を必要とするので、今回のような塗装済み完成品は艦船ファンにとってものすごくありがたい商品ではないかと思います。
ただこのシリーズに1隻も存在しない水上機母艦の姿も捨てがたかったですね。
《冊子》
いつでも空母に改造可能な水上機母艦として生まれ、空母改造後も撃沈されるまでマリアナ沖、レイテ海戦と重要な作戦に姉妹艦千代田と共に参加し続けた戦歴が解説されています。また日本海軍の迷彩塗装、千代田が搭載した特殊潜航艇甲標的についてのコラムもあり、読んでて中々楽しめました。

《1/1100ダイキャストモデル》
1944年仕様。
千歳は6月のマリアナ沖海戦時すでに迷彩塗装がされていたのでは?と言われているのですが、この模型にはそれ以降に装備された噴進砲があるところから、最期の戦いとなったエンガノ岬沖海戦時の姿と判断できます。






製品の感想
考証と迷彩塗装の色味は、一昔前の物を参考にしたのかなと思います。
そしてこのシリーズの空母の毎回のミスポイントである甲板側と船体側の儀装の大きな隙間、スポンソン裏の三角梁のズレ、防煙シールドのない火器、艦載機の並び順の間違いは今回も漏れなくそのままで、全く改善されていません。特に船体中央にある三つコブ型の機銃スポンソンは、左舷は角型、右舷は丸型という細部の違いにちゃんと気付いて再現しているにもかかわらず、なぜその上に載ってる機銃の防煙シールドに気付かないのか不思議でしょうがありません。これもうわざとちゃうんかと本気で思います。
ただ迷彩塗装は塗りムラもマスキングもれもなく本当に鮮やかで、パッと見の見映えとインパクトは紛れもなくシリーズ上位なんですよね。こんなのが完成品で2000円ちょいで手に入ると考えると、数々のミスポイントも帳消しで良いかなと考えてしまう程です。
細かい事は気にしないのでキレイな迷彩姿の千歳の模型が欲しいという人にはオススメ。
《艦これ仕様》
今回はディテールアップの時間が取れませんでして、艦載機を細かく塗り分けて自作デカール貼っただけに抑えました。元々塗装は良く出来ているのでこれでも十分かと思えます。



ベースに貼ってある自作艦これステッカーの作り方はこちら。
さて、次回75号は重巡羽黒です。

妙高型重巡は残りの1隻足柄のリリース予定がないので、これがラストとなります。


世界の軍艦コレクション全国版 2015年11月24日号 【セブンネット】
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今回は本来の発売日である火曜日の11月3日が祝日なので、1日遅れで水曜4日発売となります。

63号の瑞鶴が迷彩塗装仕様と思いきや普通の姿で出てきたので千歳にもあまり期待してなかったのですが、それは良い方向に裏切られて晩年の迷彩塗装姿で発売されました。
こういう複雑な塗装は自分でやるとすると、とんでもない労力と根気を必要とするので、今回のような塗装済み完成品は艦船ファンにとってものすごくありがたい商品ではないかと思います。
ただこのシリーズに1隻も存在しない水上機母艦の姿も捨てがたかったですね。
《冊子》
いつでも空母に改造可能な水上機母艦として生まれ、空母改造後も撃沈されるまでマリアナ沖、レイテ海戦と重要な作戦に姉妹艦千代田と共に参加し続けた戦歴が解説されています。また日本海軍の迷彩塗装、千代田が搭載した特殊潜航艇甲標的についてのコラムもあり、読んでて中々楽しめました。



《1/1100ダイキャストモデル》
1944年仕様。
千歳は6月のマリアナ沖海戦時すでに迷彩塗装がされていたのでは?と言われているのですが、この模型にはそれ以降に装備された噴進砲があるところから、最期の戦いとなったエンガノ岬沖海戦時の姿と判断できます。






製品の感想
- 飛行甲板の迷彩塗装は、塗りムラ、マスキング漏れもなく素晴らしい品質。29号の瑞鳳並の渾身の出来。
- 迷彩色の色味については諸説あるので自分は判断付かない。
- 艦首側の飛行甲板支柱の高さが足りないため、飛行甲板先端にゆるい坂が付いている。他の個体がどうなってるかは不明。
- 機銃、高角砲スポンソンとその支柱の間の隙間が大きくて目立つ。
- スポンソン支柱が奥にありすぎるため、裏の支柱から放射線状に付いてる三角梁まで奥にあり、構造としておかしな事になっている。
- 右舷の煙突より後ろの機銃と高角砲に防煙シールドがない。
- 艦載機の並びが、艦攻が先で艦戦が後になっている。実際はその逆。
- 甲板上の21号電探は、収納状態としてもそのモールドがない。
- 右舷艦首寄りマストに13号電探がない。
- 噴進砲の位置が旧説。現在では左舷が船体中央よりやや前、右舷は逆に後ろとされている。
- 飛行甲板は木張り表現になってるが、千歳はラテックス張りだったという説が昨今ある。
- 吃水線下の形状、特にスクリューや舵の位置が怪しい気がするが、手持ちの資料に載ってなかったので不明。
- 甲板に「ちと」の識別標識がないが、実は千歳型にそれがあったと裏付ける証拠は残っていないのでセーフ。
考証と迷彩塗装の色味は、一昔前の物を参考にしたのかなと思います。
そしてこのシリーズの空母の毎回のミスポイントである甲板側と船体側の儀装の大きな隙間、スポンソン裏の三角梁のズレ、防煙シールドのない火器、艦載機の並び順の間違いは今回も漏れなくそのままで、全く改善されていません。特に船体中央にある三つコブ型の機銃スポンソンは、左舷は角型、右舷は丸型という細部の違いにちゃんと気付いて再現しているにもかかわらず、なぜその上に載ってる機銃の防煙シールドに気付かないのか不思議でしょうがありません。これもうわざとちゃうんかと本気で思います。
ただ迷彩塗装は塗りムラもマスキングもれもなく本当に鮮やかで、パッと見の見映えとインパクトは紛れもなくシリーズ上位なんですよね。こんなのが完成品で2000円ちょいで手に入ると考えると、数々のミスポイントも帳消しで良いかなと考えてしまう程です。
細かい事は気にしないのでキレイな迷彩姿の千歳の模型が欲しいという人にはオススメ。
《艦これ仕様》
今回はディテールアップの時間が取れませんでして、艦載機を細かく塗り分けて自作デカール貼っただけに抑えました。元々塗装は良く出来ているのでこれでも十分かと思えます。



ベースに貼ってある自作艦これステッカーの作り方はこちら。
さて、次回75号は重巡羽黒です。

妙高型重巡は残りの1隻足柄のリリース予定がないので、これがラストとなります。

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エスワンフォー 1/144 空母アドミラル・クズネツォフ ジオラマデッキベース レビュー
以前ダイキャスト完成品の1/144 Su-27とSu-33をレビューした模型メーカーエスワンフォーから、それらを飾るための空母アドミラル・クズネツォフの飛行甲板ジオラマベースの見本が先日送られてきました。
発売は11月上旬→中旬以降に変更(詳細は下記の追記欄参照)。

当初の予定では今年の春に発売予定だったのが度重なるチェックで延期になり、今回ようやく発売に漕ぎ着けたのだとか。
ロシア空母の飛行甲板なんて個人製作の一品モノならいざ知らず、量産された工業製品で初めてみました。
と思っていたんですが、中国版なら今年4月にトランペッターからインジェクションキットで出てたんですねえ。発売延期になってる間に先を越された形になります。


1/72 中国空軍 J-15 艦上戦闘機/航空母艦フライトデッキ 【Amazon】
ただスケール違いと組立塗装済み完成品という差はありますので、ガチの競合とはならないかと。主観ながら世界の軍艦コレクションのレビュー長らく担当しててわかったのですが、プラモと完成品のユーザーは意外にもあんまりかぶっていません。

パッケージデザインは、フランカー本体と同じ流れのアルファベットロゴと図面を基調とした物ですが、化粧箱の作り自体は雑誌の付録用みたいな簡易な物に改められています。裏には製品の特長が記載されており、単なる空母甲板の形のディスプレイベースではなく、甲板表面に埋め込まれた各誘導灯が点くLED電飾と、ジェット・ブラスト・ディフレクターが開閉するギミックを持っています。
※ここの製品解説欄は製品版で変更になります。詳細は下記の追記欄参照。

測ってみると、縦37cm x 横26cm x 高さ2cmで、ほぼB4サイズ。ジオラマベースとしてはわりと一般的な大きさで、そんなに場所をとりません。大型の現用機用とはいえ1/144スケールですからね。
Su-33は別売りなので、別途調達する必要があります。



Aviation Fighters 1/144 Su-33 ロシア海軍 #67 【Amazon】
Aviation Fighters 1/144 Su-33 ロシア海軍 #81 【Amazon】
67番機、81番機両方とも初回ロットは完売で市場に出回ってる在庫のみですが、中の人の話では飛行甲板に合わせて追加再生産されるそうです。
《関連記事》
エスワンフォー 1/144 Su-27 フランカー レビュー 【2015/08/18】
エスワンフォー 1/144 Su-33 フランカーD レビュー 【2015/08/18】

表裏とも二枚のプラスチック板をつなぎ合わせてあり、中は中空構造で電飾の配線が這っています。中央よりやや左下にあるちっこいパネルは電池ケースのフタで、単四電池2本を使います。電池は別売り。
願わくばベースを置いたところの傷付き防止にラバーかフェルトのようなクッション材四隅に欲しかったですね。そこまで組み立て工程に加えられないのであれば、最低丸いポッチのモールド付けとくとか、クッションシールだけ同梱して貼るのは各自お任せでも良いので。

フタはネジ止め。電池交換で定期的に開け閉めする部分なので、ここは普通にラッチ式にするべきかと思います。
またフタの裏や電池ボックス内に電池の向きを示す表示がないのもマイナスポイント。接点の形を見ればわかるだろと言われればその通りなんですが、上代で8000円を超える製品なら普通は表記されています。
そんなわけでベース裏側についてはいきなり辛い評価になってしまいましたが、気を取り直して模型としての仕上がりを見ていきます。

まず塗装についてなんですが、甲板標識の仕上がりは問題なし。マスキングもれやかすれ、塗装のムラも見当たらずキレイに塗られています。また表面にはジェットの噴気や、発着艦による汚れが再現されており、こういうミリタリー系完成品のウェザリングはいかにもやっつけました感ありありの雑な仕上がりが多いんですが、この製品はソフトな汚しで結構丁寧に仕上がっています。ここはちょっと驚いたところ。
量産品でここまで手の込んだ事出来るなら、あとは凹モールドにスミ入れされていれば言う事なしでしたね。

艦載機の各発艦位置にある二つの黒い部分は輪留めで、実物ではこれが起き上がって機能しますが、模型をよく見ると右舷用は別パーツをはめ込んでいるのに、左舷用は甲板と一体成型の凹モールド表現になっていて表現が違っています。何故なのか中の人に聞いてみたところ、右は甲板上の雨水を取りこむような溝があるのに対し、左側はただのスジ彫りみたいになっていて空いてないのだそうです。理由はわからないけど色んな写真で確認した結果、実物はそうなっているので再現したのだとか。
冷戦が終わって久しいとはいえ東側の兵器は今でも情報開示に制限があり、この飛行甲板もモスクワ在住の知人に本やDVDを送ってもらって1年かけて集めた資料でやっとここまで仕上がった代物なのだそうです。

2基のジェットブラストディフレクターは起き上がらせることが出来ます。後端にあるネイルスロットはディテールを損ねないよう小さく作られているので、ツメでうまく引き起こせられない時は、マイナスドライバーとか隙間に入りそうな物でこじると簡単に起き上がります。

起こしたところ。とび出す絵本のようにアームが連動して起き上がる仕掛けになっていて、ギミックだけでなくディテールも凝ってます。ヒンジは軽いけどアームが支えるので保持力は問題なし。
ちなみにパッケージ裏の見本写真ではアームが外側に折れていますが、これは初期のモックアップを使っているためアームを外側に向けないとジェットブラストディフレクターが保持できなかったからだそうです。なのでこの製品版のように真っ直ぐもしくは内側に折れてる状態が正しいです。
※パッケージ意匠変更により、モックアップから製品版の正しい位置の写真に差し替えられます。詳細は下記の追記欄参照。
そしてもうひとつのギミックであるLED電飾です。

やはり光り物は強いですね。
これがあるのとないのでは見た目のインパクトが全然違います。部位によって色や輝度が違ってるのも良いです。惜しむらくは右舷前方の着艦照明灯。暗くて全然それっぽく見えないし、灯りが赤色なのもおかしい。ここは白色の高輝度LED使ってディテールもリフレクターまでちゃんと再現して鬼のように眩しく光らせてやれば、フランカーをローアングルからライトアップする照明としてかなり見映えしたでしょう。
ちなみに実際のアドミラル・クズネツォフにはこの位置に照明灯はなく、模型の飾り台としての演出を狙ったオリジナルだそうです。
ディテールはこれであらかた検証したので、実際に同社の1/144 Su-33を載せて飾ってみました。
以前レビューした67番機と81番機の2機です。





おおっ! カッコ良い!!
やっぱりフランカーを素のままで飾るのと、この飛行甲板の上で飾るのとでは見た目が雲泥の差です。1+1は必ずしも2でないという典型ですね。
次にバックペーパーを青のグラデーション用紙に変えて、洋上の飛行甲板上から撮ってる風にしてみました。



おおおー81番機本当に発艦したみたいに見えるー!!
全体的な感想としては、フランカーと併せると結構なお値段になりますが、模型としての出来はそれに見合った物になっていると思います。ジェットブラストディフレクター可動部の部品精度は悪くないし、塗装も丁寧で工業製品としてはかなりがんばっている部類。しかもロシア空母の飛行甲板という過去に例のない希少価値もあります。
電飾は全部付けた状態でも全然うるさくないので、スイッチをひとつにまとめてその分価格を下げてくれても良かったように思います。あと試作見本には付いてたデッキクルーのフィギュアはぜひ欲しかったところ。人の息吹があると臨場感が全然違いますから。
残念に思う箇所はユーザーへの細かい気配りに欠ける部分。
具体的には前記した通り、可動&電飾ギミックについての取扱説明書がない、電池ボックスの設計、底面のクッションですね。この製品は海外で生産はしていても日本メーカーの製品ですし、価格的にも安物ではありません。こういう部分は手を抜かないできちんと作らないと、知らない人が見たら中国製の粗悪品と思ってしまうでしょう。
Su-27、Su-33の時も図説が十分ではなかったりと、どうやらここがエスワンフォーの目下のウィークポイントのようですね。まだまだこれからの新興模型メーカーなので、今後どんどん改善されて発展する事を期待します。
《追記》(2015/11/01)
パッケージの意匠変更のため、メーカー出荷が11月中旬になるとの連絡がありました。

変更点は以下の通り。

これで箱の裏が取扱説明書としての役割りも併せ持つようになりましたので、そこの不備は補えたと思います。
結果発売が半月ほど延びますが、ユーザー的には良い話かと。
(追記以上。)


Aviation Fighters 1/144 空母アドミラル・クズネツォフ ジオラマデッキベース 【Amazon】
ネットの小売店では発売延期による注文停止になってるのをよく見ますが、今月末まで11発中旬までに納品予定らしいので近いうちに再開されるんじゃないかと思います。
あとここからは宣伝ですが、エスワンフォーではこのAviation Fightersシリーズの彩色見本の製作者を募集してるそうです。我こそはと思う人は応募してみては?原型師も同時募集。
News: 戦闘機モデルに彩色いただけるモデラ―さんを募集致します (2015/10/14) 【エスワンフォー ウェブサイト】
発売は

当初の予定では今年の春に発売予定だったのが度重なるチェックで延期になり、今回ようやく発売に漕ぎ着けたのだとか。
ロシア空母の飛行甲板なんて個人製作の一品モノならいざ知らず、量産された工業製品で初めてみました。
と思っていたんですが、中国版なら今年4月にトランペッターからインジェクションキットで出てたんですねえ。発売延期になってる間に先を越された形になります。
1/72 中国空軍 J-15 艦上戦闘機/航空母艦フライトデッキ 【Amazon】
ただスケール違いと組立塗装済み完成品という差はありますので、ガチの競合とはならないかと。主観ながら世界の軍艦コレクションのレビュー長らく担当しててわかったのですが、プラモと完成品のユーザーは意外にもあんまりかぶっていません。

パッケージデザインは、フランカー本体と同じ流れのアルファベットロゴと図面を基調とした物ですが、化粧箱の作り自体は雑誌の付録用みたいな簡易な物に改められています。裏には製品の特長が記載されており、単なる空母甲板の形のディスプレイベースではなく、甲板表面に埋め込まれた各誘導灯が点くLED電飾と、ジェット・ブラスト・ディフレクターが開閉するギミックを持っています。
※ここの製品解説欄は製品版で変更になります。詳細は下記の追記欄参照。

測ってみると、縦37cm x 横26cm x 高さ2cmで、ほぼB4サイズ。ジオラマベースとしてはわりと一般的な大きさで、そんなに場所をとりません。大型の現用機用とはいえ1/144スケールですからね。
Su-33は別売りなので、別途調達する必要があります。
Aviation Fighters 1/144 Su-33 ロシア海軍 #67 【Amazon】
Aviation Fighters 1/144 Su-33 ロシア海軍 #81 【Amazon】
67番機、81番機両方とも初回ロットは完売で市場に出回ってる在庫のみですが、中の人の話では飛行甲板に合わせて追加再生産されるそうです。
《関連記事》
エスワンフォー 1/144 Su-27 フランカー レビュー 【2015/08/18】
エスワンフォー 1/144 Su-33 フランカーD レビュー 【2015/08/18】

表裏とも二枚のプラスチック板をつなぎ合わせてあり、中は中空構造で電飾の配線が這っています。中央よりやや左下にあるちっこいパネルは電池ケースのフタで、単四電池2本を使います。電池は別売り。
願わくばベースを置いたところの傷付き防止にラバーかフェルトのようなクッション材四隅に欲しかったですね。そこまで組み立て工程に加えられないのであれば、最低丸いポッチのモールド付けとくとか、クッションシールだけ同梱して貼るのは各自お任せでも良いので。

フタはネジ止め。電池交換で定期的に開け閉めする部分なので、ここは普通にラッチ式にするべきかと思います。
またフタの裏や電池ボックス内に電池の向きを示す表示がないのもマイナスポイント。接点の形を見ればわかるだろと言われればその通りなんですが、上代で8000円を超える製品なら普通は表記されています。
そんなわけでベース裏側についてはいきなり辛い評価になってしまいましたが、気を取り直して模型としての仕上がりを見ていきます。

まず塗装についてなんですが、甲板標識の仕上がりは問題なし。マスキングもれやかすれ、塗装のムラも見当たらずキレイに塗られています。また表面にはジェットの噴気や、発着艦による汚れが再現されており、こういうミリタリー系完成品のウェザリングはいかにもやっつけました感ありありの雑な仕上がりが多いんですが、この製品はソフトな汚しで結構丁寧に仕上がっています。ここはちょっと驚いたところ。
量産品でここまで手の込んだ事出来るなら、あとは凹モールドにスミ入れされていれば言う事なしでしたね。

艦載機の各発艦位置にある二つの黒い部分は輪留めで、実物ではこれが起き上がって機能しますが、模型をよく見ると右舷用は別パーツをはめ込んでいるのに、左舷用は甲板と一体成型の凹モールド表現になっていて表現が違っています。何故なのか中の人に聞いてみたところ、右は甲板上の雨水を取りこむような溝があるのに対し、左側はただのスジ彫りみたいになっていて空いてないのだそうです。理由はわからないけど色んな写真で確認した結果、実物はそうなっているので再現したのだとか。
冷戦が終わって久しいとはいえ東側の兵器は今でも情報開示に制限があり、この飛行甲板もモスクワ在住の知人に本やDVDを送ってもらって1年かけて集めた資料でやっとここまで仕上がった代物なのだそうです。

2基のジェットブラストディフレクターは起き上がらせることが出来ます。後端にあるネイルスロットはディテールを損ねないよう小さく作られているので、ツメでうまく引き起こせられない時は、マイナスドライバーとか隙間に入りそうな物でこじると簡単に起き上がります。

起こしたところ。とび出す絵本のようにアームが連動して起き上がる仕掛けになっていて、ギミックだけでなくディテールも凝ってます。ヒンジは軽いけどアームが支えるので保持力は問題なし。
※パッケージ意匠変更により、モックアップから製品版の正しい位置の写真に差し替えられます。詳細は下記の追記欄参照。
そしてもうひとつのギミックであるLED電飾です。

- 右舷端にスイッチが4つ並んでおり、夜間の発着艦用の誘導灯が各部独立して点灯します。
- 左から1つ目のスイッチ: 着艦照明灯(赤灯)。
- 右から2つ目のスイッチ: ジェット・ブラスト・ディフレクター後方の埋め込み灯(白灯)。
- 右から3つ目のスイッチ: 左右発艦位置の間の標識の埋め込み灯(白灯)。
- 右から4つ目のスイッチ: 発艦誘導ライン上の埋め込み灯(黄灯)。
- 照明を全点灯してみたところ。
やはり光り物は強いですね。
これがあるのとないのでは見た目のインパクトが全然違います。部位によって色や輝度が違ってるのも良いです。惜しむらくは右舷前方の着艦照明灯。暗くて全然それっぽく見えないし、灯りが赤色なのもおかしい。ここは白色の高輝度LED使ってディテールもリフレクターまでちゃんと再現して鬼のように眩しく光らせてやれば、フランカーをローアングルからライトアップする照明としてかなり見映えしたでしょう。
ちなみに実際のアドミラル・クズネツォフにはこの位置に照明灯はなく、模型の飾り台としての演出を狙ったオリジナルだそうです。
ディテールはこれであらかた検証したので、実際に同社の1/144 Su-33を載せて飾ってみました。
以前レビューした67番機と81番機の2機です。





おおっ! カッコ良い!!
やっぱりフランカーを素のままで飾るのと、この飛行甲板の上で飾るのとでは見た目が雲泥の差です。1+1は必ずしも2でないという典型ですね。
次にバックペーパーを青のグラデーション用紙に変えて、洋上の飛行甲板上から撮ってる風にしてみました。



おおおー81番機本当に発艦したみたいに見えるー!!
全体的な感想としては、フランカーと併せると結構なお値段になりますが、模型としての出来はそれに見合った物になっていると思います。ジェットブラストディフレクター可動部の部品精度は悪くないし、塗装も丁寧で工業製品としてはかなりがんばっている部類。しかもロシア空母の飛行甲板という過去に例のない希少価値もあります。
電飾は全部付けた状態でも全然うるさくないので、スイッチをひとつにまとめてその分価格を下げてくれても良かったように思います。あと試作見本には付いてたデッキクルーのフィギュアはぜひ欲しかったところ。人の息吹があると臨場感が全然違いますから。
残念に思う箇所はユーザーへの細かい気配りに欠ける部分。
具体的には前記した通り、可動&電飾ギミックについての取扱説明書がない、電池ボックスの設計、底面のクッションですね。この製品は海外で生産はしていても日本メーカーの製品ですし、価格的にも安物ではありません。こういう部分は手を抜かないできちんと作らないと、知らない人が見たら中国製の粗悪品と思ってしまうでしょう。
Su-27、Su-33の時も図説が十分ではなかったりと、どうやらここがエスワンフォーの目下のウィークポイントのようですね。まだまだこれからの新興模型メーカーなので、今後どんどん改善されて発展する事を期待します。
《追記》(2015/11/01)
パッケージの意匠変更のため、メーカー出荷が11月中旬になるとの連絡がありました。

変更点は以下の通り。
- 紙質が光沢なしから光沢ありに変更。
見た目の高級感アップと、取扱時に角がこすれて白地が出やすくなるのを避けるため。 - 背面の写真の点数を増やし、写ってる模型を試作版から製品版に差し替え。
ジェットブラストディフレクター展開時の支柱の位置を正しくユーザーに伝えるため。 - 電池ケースの写真と取扱方法を明記。

これで箱の裏が取扱説明書としての役割りも併せ持つようになりましたので、そこの不備は補えたと思います。
結果発売が半月ほど延びますが、ユーザー的には良い話かと。
(追記以上。)
Aviation Fighters 1/144 空母アドミラル・クズネツォフ ジオラマデッキベース 【Amazon】
ネットの小売店では発売延期による注文停止になってるのをよく見ますが、
あとここからは宣伝ですが、エスワンフォーではこのAviation Fightersシリーズの彩色見本の製作者を募集してるそうです。我こそはと思う人は応募してみては?原型師も同時募集。
News: 戦闘機モデルに彩色いただけるモデラ―さんを募集致します (2015/10/14) 【エスワンフォー ウェブサイト】
隔週間 世界の軍艦コレクション 第73号 戦艦 ウェスト・ヴァージニア レビュー
10月20日発売予定の世界の軍艦コレクション2015年11/10号(第73号)戦艦ウェスト・ヴァージニアのレビューです。

この号は元々戦艦コロラドを予定してたのですが、寸前になって同型艦のウェストヴァージニアに変更になりました。日本で売るんだったらこちらのほうが真珠湾攻撃でお馴染みですから良い判断だと思います。
《冊子》
真珠湾攻撃で大破着底の憂き目に遭ったものの、その後修理近代化改装されて復活し、レイテ湾で戦艦扶桑と山城を擁する西村艦隊を葬りリベンジを果たした事などが書かれています。
あとウェストバージニアを始めとするこの頃の米戦艦の特徴である籠マストについてのコラムが載っており、なぜこういう形を取り入れたのか、そしてなぜ廃れたのかなど解説されていて面白かったです。

《1/1100ダイキャストモデル》
日米開戦した年の1941年仕様です。
コロラド級戦艦は後の近代化された姿より、この頃の籠マストの姿の方が個性的で私は好みです。






製品の感想
1941年と言っても年始と年末の真珠湾攻撃時とでは1年近い差があるので、その間に小改装された可能性もありますからこの模型の姿が誤りとは言いきれません、念のため。私が調べた限りでは1939年の図面に最も似ていました。
造形的には、艦橋ブルワークの表現が私にはうーん…でした。技術的に難しい部分は無理に再現しなくても良いのに。
《簡易ディテールアップ》
またも「上部構造物分解」→「塗料を落として修正」→「組み直し」→「リペイント」の流れですが、今回は修正がいつもより大掛かりになりましたので、「簡易」と言うにはちょっと苦しいディテールアップとなりました。
そして完成したのがこちら。真珠湾攻撃仕様です。



上記説明以外に手を入れた箇所
せっかくの籠マストなので、真珠湾攻撃の時の姿の再現にこだわってみました。
艦橋はブルワーク表面のモールドを落としたので見た目が随分さっぱりした感じになりましたが、こちらのほうが自分のイメージするウェストバージニアに近いです。
そんなわけで今回も完成が発売前夜になってしまいました。('A`)
さて、次回74号は空母千歳です。

なんと迷彩塗装バージョンで出すみたいですね。甲板の複雑なパターンに挑むのは秀作瑞鳳以来なので、期待と不安が入り混じります。

世界の軍艦コレクション全国版(73) 2015年 11/10 号 [雑誌] 【Amazon】

この号は元々戦艦コロラドを予定してたのですが、寸前になって同型艦のウェストヴァージニアに変更になりました。日本で売るんだったらこちらのほうが真珠湾攻撃でお馴染みですから良い判断だと思います。
《冊子》
真珠湾攻撃で大破着底の憂き目に遭ったものの、その後修理近代化改装されて復活し、レイテ湾で戦艦扶桑と山城を擁する西村艦隊を葬りリベンジを果たした事などが書かれています。
あとウェストバージニアを始めとするこの頃の米戦艦の特徴である籠マストについてのコラムが載っており、なぜこういう形を取り入れたのか、そしてなぜ廃れたのかなど解説されていて面白かったです。



《1/1100ダイキャストモデル》
日米開戦した年の1941年仕様です。
コロラド級戦艦は後の近代化された姿より、この頃の籠マストの姿の方が個性的で私は好みです。






製品の感想
- モールドは浅くてエッジが眠い部類。
- カラーリングは鮮やかすぎる気もするが、模型的には綺麗なのでまあ良し。
- 塗装は、甲板色と船体色の塗り分けにはみ出しやマスキングもれが多々見つかり、最近のにしては甘い仕上がり。
- 組み立ては残念な個体だった。各部の接着にゆがみやずれが散見される。
- 艦橋のブルワークに付いてる凸型の補強部材表現が凹モールドでしかも眠いので、日本艦艇の防弾マントレットを装着したかのように見える。また艦橋窓と同化して見分けがつかない。
- 三番砲塔上のカタパルトは、実物は右舷にオフセットされやや斜めに搭載されているが、この模型は真ん中にまっすぐ付いている。
- また実物のカタパルトは丸い肉抜き穴の開いた支柱と平らな鉄板を組み合わせた構造だが、模型はトラス構造になっている。
- 艦橋両脇の12.7cm単装対空砲のシールドが一回り半ほど小さい。
- 考証的には1939年の図面を元にした物かと思われる。そのため1941年末の真珠湾攻撃時に限定すると細部が異なる。具体的には以下の通り。
- 目立つ部分では艦橋側面の構造が異なる。模型には76mm対空砲とその砲座、またその後ろの見張り所のような構造物がない。
- 後部マストの籠の色は模型のように上下で分かれておらず、射撃指揮所以外は船体色(ネイビーブルー)だった。
- 主砲も真珠湾攻撃後の写真を見ると、天蓋は黒塗装ではなく砲塔側面や砲身と同色のように見える。
- 主砲仰角部の防水カバーは外されていた模様。
- 前部マスト頭頂部の射撃指揮所の艦首側にとび出してるポケットは撤去済み。
1941年と言っても年始と年末の真珠湾攻撃時とでは1年近い差があるので、その間に小改装された可能性もありますからこの模型の姿が誤りとは言いきれません、念のため。私が調べた限りでは1939年の図面に最も似ていました。
造形的には、艦橋ブルワークの表現が私にはうーん…でした。技術的に難しい部分は無理に再現しなくても良いのに。
《簡易ディテールアップ》
またも「上部構造物分解」→「塗料を落として修正」→「組み直し」→「リペイント」の流れですが、今回は修正がいつもより大掛かりになりましたので、「簡易」と言うにはちょっと苦しいディテールアップとなりました。

- 艦橋ブルワークのモールドをパテ埋めしました。削るほうが楽だけど、その場合大きさが一回り小さくなってバランスが崩れてしまうので埋める方向で。
- 艦橋側面の見張り所のような構造物と、対空砲砲座をプラ材で追加。対空砲はおゆまる型取りしてポリパテ複製したものです。
- 前後マスト頭頂部の射撃指揮所のモールドを埋め、形状も修正しました。
- 三番砲塔上のカタパルトのモールドを削り落として肉抜き穴を開け、まわりに設けられている作業員通路を追加しました。
そして完成したのがこちら。真珠湾攻撃仕様です。



上記説明以外に手を入れた箇所
- 艦橋窓、射撃指揮所の窓はMDプリンターによる自作デカール製。
- 後部マストを全身ネイビーブルーにリペイント。
- 主砲塔は天蓋もネイビーブルーに塗り替えて防水カバーを白塗装。(防水カバーなし状態修正は大変なので…)
- 籠マスト、副砲ケースメイト部、艦尾カタパルトなど吹き抜け部を黒ベタ塗装。
- 水上機、ボート類リペイント。
- 木甲板にタミヤウェザリングマスターでシャドウ入れ。
- 各部スミ入れ+全体トップコート。
- スクリューをスターブライトブラスでリペイント。
- 探照灯にミラーフィニッシュ貼り付け。
せっかくの籠マストなので、真珠湾攻撃の時の姿の再現にこだわってみました。
艦橋はブルワーク表面のモールドを落としたので見た目が随分さっぱりした感じになりましたが、こちらのほうが自分のイメージするウェストバージニアに近いです。
そんなわけで今回も完成が発売前夜になってしまいました。('A`)
さて、次回74号は空母千歳です。

なんと迷彩塗装バージョンで出すみたいですね。甲板の複雑なパターンに挑むのは秀作瑞鳳以来なので、期待と不安が入り混じります。

世界の軍艦コレクション全国版(73) 2015年 11/10 号 [雑誌] 【Amazon】
ルンバ885買いました。
このブログはヘッダーに「プラモデルの情報とか日記とか」て書いてながら、ここ最近日記を全く更新してなかったので、たまには日常の事を。
先週ロボット掃除機ルンバ買いました。

親が介護を必要とする年になり、家事をほとんど一人でこなさねばならなくなってくると、生活するために日々サボれない料理、洗濯に比べて、掃除は見逃そうと思えば見逃せるためどうしてもおろそかになってしまいます。こっちも加齢で体力なくなってきてるし。しかもホコリは模型の大敵なのでやはりマメに掃除はしたい・・・でもしんどいのでやりたくないの葛藤の日々で、前々からロボット掃除機欲しいなあと思っていたのです。
最初はこの春にPanasonicから出たルーロが良いと考えてました。大阪人が信仰して止まない松下製、三角形で角までキレイにしてくれそうだし、何よりあのデザインがロータリーエンジン好きの私にはたまらなく魅力だったのです。
しかし色々調べたり家電店のデモ見てると、トータル的にやっぱり老舗のルンバに一日の長があるように思えたのでそっちに鞍替え。
《参考外部リンク》
ただルンバは国内代理店を通した正規品と並行輸入品の両方が混在して日本で販売されており、メーカーの保証やサービスは前者でないと受けられないという面倒な事になっています。また一口にルンバと言っても色々種類がり、現在は上位機の800シリーズと、廉価機の600シリーズに大別されています。
※画像とリンク先:Amazon
《800シリーズ》



ルンバ885
とルンバ871
の2機種で、バッテリーが高寿命6年、吸引力従来の5倍、集塵力1.5倍。ゴム製ブラシなのでメンテナンスが簡単。
両機の違いは、885には複数の部屋を自動で一つずつ順番に掃除する機能(ライトハウス機能)がある事と、無料メンテのバリューパックが付いてる事。
《600シリーズ》



ルンバ622
とルンバ621
の2機種。
吸引力はフツーでバッテリー寿命3年、スケジュール機能なし。ブラシはナイロン毛の物。

800シリーズは他にも微妙に色と付属品の違う875とか870というのもありますし、近日中にセンサーにカメラを加えた上位機種の980が発売される予定です。
掃除機は今までに値段をケチって安物買いの銭失いを2度経験していますので、せっかく買うならこの際奮発して800シリーズの方、そしてウチはバリアフリーじゃないのでミドルグレードの871で十分だろうと思って良い出物がないかここしばらくアンテナを張ってたのですが、高い方の885がパッケージ不良のアウトレット品扱いで、某家電店で871並の破格値で売られていたので、これを逃したら後悔すると思って885買いました。無論国内正規代理店品。

角がつぶれてるとか傷が入ってるとかもないし、どこら辺がパッケージ不良なのかわからん!

内容物一式。
充電台は600シリーズと違ってACアダプターがないスッキリタイプ。ボトルみたいなのはルンバを侵入させたくないところに赤外線の壁を作る「バーチャルウォール」と、複数の部屋を自動で順番に掃除させる「ライトハウス機能」の2つを制御する機器で「お部屋ナビ」という物。しかもルンバと連動して自動でスイッチが入切する上位モデルで留守時掃除に便利。別売りで買ったら1個9,180円もする!
逆にリモコンは超安物くさい。別売で3000円以上するようにはとても思えない。

ルンバの裏。なんだかカブトガニを裏返してるみたいです(笑)。
この吸引口のゴム製ローラーが800シリーズの特徴で、従来の毛先ブラシと違って髪の毛などが絡まりにくく手入れが楽になってるのだとか。バッテーリーの絶縁シートとダストボックスの保護紙があり、まず最初にこれを引き抜くように記載されています。

ダストボックスは後ろにあって、引き抜くようになっています。上部にフィルターが付いてて、赤透明のフタを開けて交換します。

ダストボックス内の向かって右上の丸いのは吸引モーターのケースのガワで、これが本体でなくダストボックスにあるため水洗いできません。国産ロボット掃除機のはみんな洗えるのにルンバのマイナスポイントで、アメリカ人は日本人のきれい好きを理解していないなホント。

早速充電して部屋を掃除させました。と言っても床に落ちてるものをどかしてはくれないので、そこは人力で片付ける必要があります。
見せてもらおうか、米国のロボット掃除機の性能とやらを!

くるくる回りながらあちこちを行ったり来たりしますが、壁を這うように動いたりもして、角のゴミも結構丁寧に掻き出してました。

掃除が終わったら自力で充電台に帰っていきます。
2日前に掃除機かけたばっかなのにこんなにゴミがとれてる!目を疑いました。(@_@;)
吸引力5倍の売り文句は伊達ではなかったという事でしょうか。
面白いので他の部屋も掃除させてみました。

和室。廊下と段差があるのでルンバが乗り上げないようバーチャルウォールを仕掛けたところ、寸止めで向きを変えました。しかし赤外線はレーザーと違ってだんだん広がるので(写真の赤い部分のようなイメージ)、進入禁止エリアを思った通りのラインに仕掛けるには慣れが要りそうです。
そしてここは和室が二間つながっているのでライトハウス機能を使って順番に掃除させてみましたが、確かに一部屋終わってから二部屋目を掃除し始めました。なんでそんな機能がいるのかというと、そのほうがルンバにとって効率良くゴミの取りこぼしのない仕事をしやすいのだそうです。そして一部屋だけでも早く空くし。
二間目掃除終了後はやはり自力で元の部屋の充電台に帰ってきました。

台所。ここはマットとフローリング両方ありますが、巻き込む事なく走破して掃除完了。テーブルや椅子のまわりも脚に沿ってまわりながらゴミ履き取ってました。
初めて使ってみた感想
正直なところ、日々の掃除の補助になれば御の字程度の過度の期待をせずの導入だったので、良い意味で裏切られました。これなら机とか階段だけハンドクリーナーで掃除してやれば、床はほとんど任せられそうな予感。
そしてその掃除能力以外にもこのルンバ、動きが実に生物的で健気に掃除してる姿がなんとも愛らしく、いい年したおっさんがずっと見ていて飽きないくらい癒し効果高いです。これはルンバに感情移入して名前を付けてしまう人もいるというのもあながち理解できなくもない・・・うむむ自分がアレな感じの人になりそうで怖いわ。
これから使い込んでいくうちに良いとこばかりでなくさまざまな問題点も見つかるでしょうが、今の所は高かったけど値段以上の良い買い物をした満足感でいっぱいです♪しかしAppleといい日本市場に圧倒的シェア持つ米国家電じわじわ増えてきましたね。
結局今回も模型じゃないというだけでレビューになってしまいました(苦笑)。


iRobot ロボット掃除機アイロボット Roomba885 ルンバ885 【Amazon】
先週ロボット掃除機ルンバ買いました。

親が介護を必要とする年になり、家事をほとんど一人でこなさねばならなくなってくると、生活するために日々サボれない料理、洗濯に比べて、掃除は見逃そうと思えば見逃せるためどうしてもおろそかになってしまいます。こっちも加齢で体力なくなってきてるし。しかもホコリは模型の大敵なのでやはりマメに掃除はしたい・・・でもしんどいのでやりたくないの葛藤の日々で、前々からロボット掃除機欲しいなあと思っていたのです。
最初はこの春にPanasonicから出たルーロが良いと考えてました。大阪人が信仰して止まない松下製、三角形で角までキレイにしてくれそうだし、何よりあのデザインがロータリーエンジン好きの私にはたまらなく魅力だったのです。
しかし色々調べたり家電店のデモ見てると、トータル的にやっぱり老舗のルンバに一日の長があるように思えたのでそっちに鞍替え。
《参考外部リンク》
ただルンバは国内代理店を通した正規品と並行輸入品の両方が混在して日本で販売されており、メーカーの保証やサービスは前者でないと受けられないという面倒な事になっています。また一口にルンバと言っても色々種類がり、現在は上位機の800シリーズと、廉価機の600シリーズに大別されています。
※画像とリンク先:Amazon
《800シリーズ》
ルンバ885
両機の違いは、885には複数の部屋を自動で一つずつ順番に掃除する機能(ライトハウス機能)がある事と、無料メンテのバリューパックが付いてる事。
《600シリーズ》
ルンバ622
吸引力はフツーでバッテリー寿命3年、スケジュール機能なし。ブラシはナイロン毛の物。
800シリーズは他にも微妙に色と付属品の違う875とか870というのもありますし、近日中にセンサーにカメラを加えた上位機種の980が発売される予定です。
掃除機は今までに値段をケチって安物買いの銭失いを2度経験していますので、せっかく買うならこの際奮発して800シリーズの方、そしてウチはバリアフリーじゃないのでミドルグレードの871で十分だろうと思って良い出物がないかここしばらくアンテナを張ってたのですが、高い方の885がパッケージ不良のアウトレット品扱いで、某家電店で871並の破格値で売られていたので、これを逃したら後悔すると思って885買いました。無論国内正規代理店品。

角がつぶれてるとか傷が入ってるとかもないし、どこら辺がパッケージ不良なのかわからん!

内容物一式。
充電台は600シリーズと違ってACアダプターがないスッキリタイプ。ボトルみたいなのはルンバを侵入させたくないところに赤外線の壁を作る「バーチャルウォール」と、複数の部屋を自動で順番に掃除させる「ライトハウス機能」の2つを制御する機器で「お部屋ナビ」という物。しかもルンバと連動して自動でスイッチが入切する上位モデルで留守時掃除に便利。別売りで買ったら1個9,180円もする!
逆にリモコンは超安物くさい。別売で3000円以上するようにはとても思えない。

ルンバの裏。なんだかカブトガニを裏返してるみたいです(笑)。
この吸引口のゴム製ローラーが800シリーズの特徴で、従来の毛先ブラシと違って髪の毛などが絡まりにくく手入れが楽になってるのだとか。バッテーリーの絶縁シートとダストボックスの保護紙があり、まず最初にこれを引き抜くように記載されています。

ダストボックスは後ろにあって、引き抜くようになっています。上部にフィルターが付いてて、赤透明のフタを開けて交換します。

ダストボックス内の向かって右上の丸いのは吸引モーターのケースのガワで、これが本体でなくダストボックスにあるため水洗いできません。国産ロボット掃除機のはみんな洗えるのにルンバのマイナスポイントで、アメリカ人は日本人のきれい好きを理解していないなホント。

早速充電して部屋を掃除させました。と言っても床に落ちてるものをどかしてはくれないので、そこは人力で片付ける必要があります。
見せてもらおうか、米国のロボット掃除機の性能とやらを!

くるくる回りながらあちこちを行ったり来たりしますが、壁を這うように動いたりもして、角のゴミも結構丁寧に掻き出してました。

掃除が終わったら自力で充電台に帰っていきます。
2日前に掃除機かけたばっかなのにこんなにゴミがとれてる!目を疑いました。(@_@;)
吸引力5倍の売り文句は伊達ではなかったという事でしょうか。
面白いので他の部屋も掃除させてみました。

和室。廊下と段差があるのでルンバが乗り上げないようバーチャルウォールを仕掛けたところ、寸止めで向きを変えました。しかし赤外線はレーザーと違ってだんだん広がるので(写真の赤い部分のようなイメージ)、進入禁止エリアを思った通りのラインに仕掛けるには慣れが要りそうです。
そしてここは和室が二間つながっているのでライトハウス機能を使って順番に掃除させてみましたが、確かに一部屋終わってから二部屋目を掃除し始めました。なんでそんな機能がいるのかというと、そのほうがルンバにとって効率良くゴミの取りこぼしのない仕事をしやすいのだそうです。そして一部屋だけでも早く空くし。
二間目掃除終了後はやはり自力で元の部屋の充電台に帰ってきました。

台所。ここはマットとフローリング両方ありますが、巻き込む事なく走破して掃除完了。テーブルや椅子のまわりも脚に沿ってまわりながらゴミ履き取ってました。
初めて使ってみた感想
- 吸引力は思ったより強力で、サイクロン式には及ばないが普通の掃除機とは遜色ない。
- 同じ所を方向を変えて4回掃除するので、人が念入りに掃除したのには適わなくても、普通に掃除したよりはキレイになる。
- 4回も掃除するので人より遥かに時間はかかるが、思ったほどではなかった。時間測ったら6畳間で15~20分位。
- 壁や家具へのぶつかりは寸前に減速機能が働くのでタッチする程度で大したことないが、センサーが苦手な形もあるようで、そのときはガンといく。800シリーズはゴム製バンパーなので傷は付かなかった。
- 音は普通の掃除機より静かだけどけど、テレビの音は聞き取れなくなる。例えるなら塗装ブースの動作音くらい。
- 紙や薄い布、コードは容赦なく巻き込む。その際からみ脱出の逆転機能はあるが、苦しそうにもがくので見てらんない。
正直なところ、日々の掃除の補助になれば御の字程度の過度の期待をせずの導入だったので、良い意味で裏切られました。これなら机とか階段だけハンドクリーナーで掃除してやれば、床はほとんど任せられそうな予感。
そしてその掃除能力以外にもこのルンバ、動きが実に生物的で健気に掃除してる姿がなんとも愛らしく、いい年したおっさんがずっと見ていて飽きないくらい癒し効果高いです。これはルンバに感情移入して名前を付けてしまう人もいるというのもあながち理解できなくもない・・・うむむ自分がアレな感じの人になりそうで怖いわ。
これから使い込んでいくうちに良いとこばかりでなくさまざまな問題点も見つかるでしょうが、今の所は高かったけど値段以上の良い買い物をした満足感でいっぱいです♪しかしAppleといい日本市場に圧倒的シェア持つ米国家電じわじわ増えてきましたね。
結局今回も模型じゃないというだけでレビューになってしまいました(苦笑)。
iRobot ロボット掃除機アイロボット Roomba885 ルンバ885 【Amazon】
隔週間 世界の軍艦コレクション 第72号 重巡 摩耶 レビュー
10月6日発売予定の世界の軍艦コレクション2015年10/27号(第72号)重巡摩耶のレビューです。

高雄型重巡はこれまで11号の鳥海、36号の高雄、47号の愛宕と出てきまして、今回の摩耶で全4艦コンプリートとなります。
《冊子》
高雄型も4隻目となると戦歴以外は重複してさすがに書く事もなくなってくるのか、摩耶にマスコットとして乗り込んでいた猿のコラムが載ってました(笑)。他にも世界各国の軍艦で愛玩用に飼われていたさまざまな動物の事例が解説されており、中でもビスマルクで飼われていた不沈猫サムのエピソードは実に面白かったです♪

《1/1100ダイキャストモデル》
1944年仕様。三番主砲を撤去して代わりに対空兵装を山積みし、船体にはバルジを追加した防空巡洋艦時代の姿です。






製品の感想
今回の摩耶は模型として無難な線に仕上がっている事、そして何より元の艦の造形美の勝利だと思います。
ただでさえ高雄型重巡はその城塞のような美しいスタイルで人気艦なのに、改装後の摩耶はその中でも一番人気ですからね。上記の考証ミスを気にしない人は買いの良作。
《簡易ディテールアップ》
摩耶様改二にしました(笑)。



手を入れた個所
修正したかった箇所がまだいくつかあったのですが、アレコレやってるうちにまたしても発売日前日の夜になってしまったので時間切れ。
さて、次回73号は戦艦ウエストヴァージニアです。

当初の予定では戦艦コロラドでしたが同級の三番艦ウエストヴァージニアに変更になりました。船体色のネイビーブルーがちょっとどぎついけれど、真珠湾攻撃の記録映像で見慣れた籠型マスト時代の1941年仕様なのは嬉しいです♪
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楽天ブックスと
セブンネットは6日現在在庫あり。

高雄型重巡はこれまで11号の鳥海、36号の高雄、47号の愛宕と出てきまして、今回の摩耶で全4艦コンプリートとなります。
《冊子》
高雄型も4隻目となると戦歴以外は重複してさすがに書く事もなくなってくるのか、摩耶にマスコットとして乗り込んでいた猿のコラムが載ってました(笑)。他にも世界各国の軍艦で愛玩用に飼われていたさまざまな動物の事例が解説されており、中でもビスマルクで飼われていた不沈猫サムのエピソードは実に面白かったです♪



《1/1100ダイキャストモデル》
1944年仕様。三番主砲を撤去して代わりに対空兵装を山積みし、船体にはバルジを追加した防空巡洋艦時代の姿です。






製品の感想
- 高雄型はどれもなかなか良作だったけど、この摩耶はその中でトップかもしれない。突出して良い部分があるわけではないが、ひどい部分もない。
- 組み立ては比較的良いのに当たった。しかし戦闘艦の顔である艦橋上部が少し上にのけぞって付いていたのでここは減点対象。集中機銃台も裏側を覗くと大きなスキマがあった。
- 塗装は、毎度のチェックポイントである甲板色と上部構造物の塗り分け精度問題なし。
- 他の同型艦と同じく下部艦橋は正面が別部品で角に大きな合わせ目が出来る。しかしその前にある集中機銃台で結構隠れるのでさほど目立たない。
- 前部マストは4隻中最も奥行きがゆったりとデザインされていて大柄。中のトラス構造は再現されていないが、その分空間が開いてるせいか各支柱が細く見えて、これはこれで良い。
- 考証的には致命的ミスは見当たらない。しかし細かい部分では気になる点がいくつかある。
- 高雄型の特徴の一つである中部魚雷甲板の船体からの張り出しが表現されてなく、船体とほぼツライチ。
- 単装機銃の位置と数が違う。特に魚雷甲板と航空甲板のトコはすべて間違ってる。
- 一番砲塔測距儀両端の張り出しが切り取られているが、摩耶はそのようになっていない。妙高と勘違いした?
- 新考証では12.7cm高角砲はフードの付いた後期型とされているが、この模型は既存の前期型になってる。
- 艦橋両サイドにある
13号22号電探は残念ながら省略されている。 - この模型にはないが、艦尾には爆雷投下軌条が1本あったという説がある。
今回の摩耶は模型として無難な線に仕上がっている事、そして何より元の艦の造形美の勝利だと思います。
ただでさえ高雄型重巡はその城塞のような美しいスタイルで人気艦なのに、改装後の摩耶はその中でも一番人気ですからね。上記の考証ミスを気にしない人は買いの良作。
《簡易ディテールアップ》
摩耶様改二にしました(笑)。



手を入れた個所
- 艦橋を分解して上部艦橋を組み直し、リペイント。
- 下部艦橋の合わせ目を消す。丸窓彫り直し。
- 艦橋両サイドの
13号22号電探を伸ばしランナーでそれっぽく再現。 - 集中機銃台も支柱とのスキマが目立ったので組み直し。
- 一番主砲の測距儀をプラ材で作り直し。
- 単装機銃をおゆまる型取りで複製し、正しい設置数と設置箇所に修正。
- 水上機、装載艇リペイント。
- 菊花紋章をWL部品に変更してリアルに。
- 艦橋窓、カタパルト、航空甲板上げ底の吹き抜け表現を黒ベタ処理。
- スミ入れ&ハイライト入れ。全体をつや消しコート。
- 機銃と錨鎖をガンメタル、スクリューをスターブライトブラスでリペイント。
- 探照灯にミラーフィニッシュ貼り付け。
- 自作艦これステッカーをディスプレイベースに貼る。(作り方はこちら)
修正したかった箇所がまだいくつかあったのですが、アレコレやってるうちにまたしても発売日前日の夜になってしまったので時間切れ。
さて、次回73号は戦艦ウエストヴァージニアです。

当初の予定では戦艦コロラドでしたが同級の三番艦ウエストヴァージニアに変更になりました。船体色のネイビーブルーがちょっとどぎついけれど、真珠湾攻撃の記録映像で見慣れた籠型マスト時代の1941年仕様なのは嬉しいです♪
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